Saturday, July 16, 2016

長野県木曽青峰高校演劇部 第8回蒼陵祭公演 遠藤周作『深い河』より

@長野県木曽青峰高校同窓会館

原作:遠藤周作
脚本:日下部英司
出演:長野県木曽青峰高校演劇部

パンフレットがないので記憶を頼りに書きたいと思います。そもそもタイトルやクレジットがこれでいいのかもよくわからない…。もし違ったらきっと誰かが教えてくれると思うので,それまでそのままにしておきたいと思いますー。

中信地区の文化祭2週目はこちらにお邪魔しました。だって演目がこれなんだもの。
私も高3の冬とかに,政経の時間に堂々と読んでたな,『深い河』…。←ダメ生徒
もうウィキペディアのアタマに書いてあるような,そんなことしか覚えてないけど。

(ちなみに私が宇多田ヒカルの曲の中で一番好きなのは,3rdアルバムの表題曲にもなっている『Deep River』。読んで聴くとじりじりくるよね。)

さて今回の話を…。
あ。そうそう。私木曽青峰に行くのは3回目なのですが,今までずっと体育館公演だったのに,初めての同窓会館公演!趣のある,とっても素敵な建物でした!が,「エアコンがある」って情報だったのに,開演すると切られてしまったので,途中から暑かった…。笑

木曽青峰に来ると思い出すのはやっぱり2014年に起きた南木曽の土砂災害。なのでこうしてきちんと公演が打てていることが素晴らしい!…と,改めて思います。音響もあるし!

そう。開演前の話になるんですが,じっと開演を待っていると,まるで演劇部の友達の鑑と言うべき生徒さんの会話が私の隣から聞こえてきました。

生徒さん1「まつもと市民芸術館って知ってる?」
生徒さん2「え。どこそこ。」
生徒さん1「松本駅からまっすぐ行ったところにあるんだけど。地区大会がそこであるの。プロの劇団とかもそこでお芝居やるんだよ。」
生徒さん2「へぇ~」
生徒さん1「私去年観に行ったんだけど,すごかったの~。今年も予定が合えば行こうかなーって思ってて。」
生徒さん2「そうなんだー」

…みたいな。生徒さん1…。なんていいこなの…。わざわざ木曽から芸術館に行くなんて…。そういう友達がいる木曽青峰,素敵…。

この日のお客さんとして,高校生の皆さんはもちろん,木曽青峰の先生かなって方が結構いらしていて,開演直前に部長さんがあいさつしているのを温かい雰囲気で聞いていました。この地域の人達というかこの空間というか,それがとっても受容的で,なんかすごいな…と思っちゃいました。うー,文章にすると全然うまく伝えられないな。でもなんか,地域性みたいなものを感じたのです!

さて今度こそお芝居の話を。
舞台を観てまず驚いたのが,八百屋舞台。でかいぞ!ただの黒じゃなくて,光沢のある黒で仕上げてたのでかなりインパクトある舞台でした。これ,まつ芸に持っていけるのかな…。(ついそういう現実的なこと考えてしまう。笑)そう,まつ芸の床も黒いから,まっくろくろな舞台になりそうだなぁ~。
じゃあ舞台セットの話をしてしまったので,この斜めが一番活きた&私のレーダーが反応したところを挙げると…そりゃもちろん,お金ぶちまけるところだよね!もうあれくらいやってほしい。硬貨が銀色だったので,舞台に映えたな。個人的に1円より50円とか100円くらいの音の方が好きだけど。笑
あー。もう一度ぶちまけるの見たかったな。(この記事,中信地区大会の日程確定後に書いてます…。)
でも逆に,斜めゆえに大変そうだな~と思ったのは,妻の病床のシーン。寝て起きてがあるから動きにくそうだった…。地区に向けて美しい所作が見られるといいなーと思いました。

あと今回面白いなーと思ったのが,冒頭やラスト,中盤で身体表現が入ること。日下部先生の作品(演出含む)では珍しい…って書こうとしたんですが,そうでもないか。でも久々に観た気がするな。冒頭とラストのあれ,私は嫌いじゃないです。全員ぴっちり揃えるんじゃなくて,あえてちょっとバラバラしてる感じが良かった。冒頭の方では気づいたら右手から左手に移っていたので,ラストでもう一回見えてよかったです。でも今回の文化祭公演では客席と舞台が近かったから5人一直線でよかったのかなと思ったのだけど,まつ芸に持って行ったらどう見えるのかな~。立ち位置とか変えてみてもいいのかなぁとも思ったり。
でもって中盤のブリッジや開脚は(おぉぉ…)と思いました。開脚で舞台がずれちゃったのが残念…。柔軟さは伝わって来たので,その前後も含めて滑らかにいけるとするする観られそうな気がしました。

役者さんのことについて書くと,やっぱり去年の『南吉』に出ていたメンバーが,強い!強いっていうか,なんだろう。伸びたし安定してるー!というのが,ものすごく伝わってきました。去年兵十をやっていた生徒さんなんか,すごく素敵な雰囲気。あの子の磯辺,引き込まれました。あと髪の毛が伸びてたというのもあるんだけど,去年祖母をやってた子がいることに気づくのにかなり時間がかかりました。笑 すいません…。こちらの生徒さんも安定感を感じました。高校生の1年って本当にあっという間だな…。(しみじみ)
あとは私からすると初めてのキャストさんだったんですが,妻役の方の雰囲気が良かったなぁ。付き過ぎない表情が何考えてるかわからなくて良かったです。(ほめてる。) 正直『深い河』を高校生にできるのか?とも思ったんですが,心の温度が落ち着いてるキャストさんだったので,なんか観れちゃいました。(ほめてる!)

そうそう。音楽のこと。「弦楽のためのアダージョ」を多用していて,昨年観た蜷川さんの舞台『NINAGAWA・マクベス』を思い出しました。私もこれ好きなのだけど,若干重い気もして。私だったらMax Richterの“On The Nature of Daylight”を流したい舞台だなと個人的に思いました。笑 (←ちなみにこの曲はアンドリュー・ゴールドバーグ演出の佐々木蔵之介主演『マクベス』で多用されてた曲。)

あとは衣装かな。今回は完成系の衣装ではなかったので,今後詰めると思うのですが…舞台が黒なので,何をどう合わせてくるのかな。作品的にコットンとか麻とかで攻めてくるのかな。しっかりめの素材で質感が出るといいなーなんて思いながら観てました。

あ。それ以上に脚本かな。こう,元の原作があってもゼロから何かを組み立てるにしても,起承転結というのはやっぱり意識する必要はあるだろうと思うのです。かっちりしてなくても,お芝居の中の物語が転がっていく様を追いかけたい。でもどこかこの話は…磯辺と妻に絞って書いている本だからというところもあると思うのですが,なんだか淡々と進み過ぎている感もあって,どこをどう味わえばいいか途中で迷ってしまう瞬間がありました。とりあえずその世界観に浸れたら,それはそれでいいのかもしれないけど。開演前の部長さんのあいさつでは,せりふ浸透率が7割くらい?という申告があったのでこちらもそのつもりで観たのですが,きちんと入ったバージョンで,脚本も少し手直しが入った状態で,もう一回観て味わいたいなと思った舞台でした。

本当に,高校生がこれやるってすごいわ…。私ももう一度原作読み直したくなりました。
中年の空虚感というか退廃的な感じとか,アラサーの傷つきとか,そういうものを高校生が出すってとってもムズカシイとは思うのだけど…でも,その挑戦作を観てみたいなと思うし,もう一度一緒に味わいたいなって気持ちもあります。地区までにどう深化するのかな。
木曽青峰の皆さん,お疲れさまでしたー。お邪魔しました!

Monday, July 11, 2016

パルコ・プロデュース公演『BENT』

@世田谷パブリックシアター

作:マーティン・シャーマン
翻訳:徐賀世子
演出:森新太郎
出演:佐々木蔵之介/北村有起哉/新納慎也/中島歩/小柳友/石井英明/三輪学/駒井健介/藤木孝

「佐々木蔵之介が出る」「同性愛者の役」「ナチス政権下の話」という,非常にざっくりした情報のみで観たーいと思って,高校の部活の同期と同じ日に合わせてチケットを取った『BENT』。他に観たかった舞台のチケットが取れなくて,浮いた分こっちを観るかーという感じで本当にふわっと決めた観劇だったのだけど,今のところ2016年に観た舞台でぶっちぎりの作品になりました。

私の中で佐々木蔵之介といえば,昨年観た『マクベス』(これもパルコプロデュースだわ!)。あの超大人数の登場人物がいるマクベスを,まさかの一人舞台でやっちゃうのが衝撃的でした。マクベスのリビドーが痛いほど伝わってきて,舞台上には一人なのにものすごいエネルギーを感じた作品でした。

今回の『BENT』もまた,このひとのエネルギーがぐわーっと伝わってくる舞台でした。パンフレットを買うかどうかは終演後に決めよう~と思っていたのだけど,休憩の時点で買おうと思いました。笑

演劇の魅力のひとつが「見えないものを感じること」なのだとしたら,このお芝居はそれがものすごく伝わってきました。
収容所に送り込まれたマックスは何の役にも立たない石運びの仕事(というか作業)に就かされて,そこにホルストを呼び寄せるのだけど…仕事の時間だから二人は話すこともできないし,目を合わせることもできない。当然触れることもできない。(まぁ実際は作業の傍ら,ぱっと見で話していないように話しているのだけど。)

相手を見つめることもできないのに,周囲を気にすることなく喋ることもできないのに,抱きしめることもできないのに,愛してるひとのことを感じたり,感じてもらえたりする。それって多分むずかしいこと。
でも,マックスとホルストがお互いのことを感じているということが,観客の私に感じられたのです。劇中の「3分間の休憩」でふたりは想像上のセックスをするのだけど,それがものすごくって。うまく言えないけど,そういう行為って心とか,魂とか,そういうものが繋がっているのを確かめることなんだなとじんわり思いました。身体的な触れあいだけじゃなくて。尊くて,愛おしいシーンでした。うろ覚えだけど,そのシーンの前後で出てきた「セックスだってできる。生きてるってことだろ。死んでたまるか。」みたいなせりふが胸に残りました。

そうそう。エグかったからか佐々木蔵之介の力かって言われたら,どっちかっていうと後者なんですけど,収容所に入って最初のあたりで,マックスとホルストが再会するシーンも印象的でした。二人は同性愛者だから本来どっちもピンクの星をつけさせられるはずなのだけど,マックスはどうして黄色の星なんだというところ。「取引き」についてマックスが語るところ。
なんていうか…佐々木蔵之介の語りから情景が浮かんでしまって,うぅぅ…と思ってしまいました。でもお芝居のせりふにあるっていうことは,実際にもあったことなんだろうな。同性愛者ではないと証明する方法。うぐぐ…。この俳優さん,すごいわ…。

すごいといえば北村有起哉も素敵で。“演劇馬鹿”の代表として佐々木蔵之介の相方に選ばれたらしいのだけど,本当にどストレートだよね!マックスへの思いも,何もかも。真顔で愛を語って,それがお客さんの笑いを誘ったと思いきやそこで泣かされるっていう。(泣かなかったけど。)ラストの左眉を撫でるシーンが,本当にたまらなかったなぁ。今回のこの役のために10キロ体重を落としたっていうエピソードも,真っ直ぐすぎです…。

あと私は一昨年の朝ドラ『花子とアン』で中島歩のことがお気に入りだったのだけど,こーんな役で舞台に出てる彼を拝めて楽しかったです!やだー。なにあれ超似合うー!笑 ああいうオネエいそうだよね。うん。感情的で,かまってちゃんで,でもマックスのことが大好きで。子犬のようなルディがとてもかわいらしかったなぁ。

あとあとグレタ役の新納慎也。キレイすぎてびっくり。そしてバトンで飛ばされててびっくり。歌声もキレイでびっくり。あんな使い方できるんですねバトンって。所作とかうっとり。女装している人のドロドロしたところが短時間でもちゃんと見えて,このひとの力を感じました…。まだ『真田丸』の17日放送分を観てないので,楽しみです…。

そして今回観ていて,ユダヤの人達がまるで高待遇のように見えてくる錯覚がありました。今回このお芝居を観るまで,同性愛者の人達がこんなにも虐げられていたなんて知らなくて,衝撃だったと同時になんだか恥かしい気分になりました…。
歴史の面でもお芝居の面でもとても刺激的で,森さんの演出で観られてよかったなーという思いです。今まで森さんの演出作品は観る機会があったはずなのに,パスしてきてしまった自分に激しく後悔…。今後は目を光らせて,情報をキャッチしていきたいと思います!

とにかく久しぶりに演劇の醍醐味を味わえる舞台に出会えました。満足!回転舞台もすきだった!充実した時間になりましたー!

Saturday, July 9, 2016

長野県塩尻志学館高校演劇部 第67回桔梗祭公演 『Another Alice Story』

@長野県塩尻志学館大教室

作:清沢由
出演:長野県塩尻志学館高校演劇部

実は私,地味にここ最近の志学館の作品を観ているのです。2014年・2015年は地区大会と塩尻市民演劇フェスティバルに足を運んでおりまして,それぞれ別作品だったので,ここ3年ではこれで5作目。うん。そこそこ観てる。笑 …ので,これで3年生の皆さんは引退かと思うと感慨深かったです。

予定がちょうど合ったのと,たかの先生がいらっしゃるからどんな舞台なのかな!って感じで,お邪魔してみました。志学館は12年前に第55回の桔梗祭に行ったっきり。久しぶりすぎてどこが何なのかよくわかりませんでしたが,会場が良かったです…。
総合学科なのでいろんなタイプの教室があるようで,演劇部の会場の大教室はメインの教室棟とは離れてて,外部の音が全然入ってこない!その立地条件もすごいなーと思ったんですが,教室ですよ教室。まるで大学のよう!高校からしたら大教室なのだろうけど,大学の,後ろが段になってる講義室のちっちゃい版というようなところでした。なのでまさかの,机付きの観劇…。面白い。面白かったです。笑

そしてパンフレットをぱらりとめくってみたら,たかの先生作品ではありませんでした!それはそれで衝撃だったのですが,なんとびっくり。作者の方が志学館の卒業生!で,かつ今志学館の先生!!!!!
嘘!そんなことってあるの!?出身校に配属されることなんてあるの!?(゜ ゜)なんか,メンバーがALL志学館って感じで,しかも志学館で上演してて,本気のホーム公演に来てしまったー!という気持ちになりました。
(調べてみたら,2013年の中信地区大会で上演されていましたー。これを観た当時中3の子が今の高3ってことかぁ…。)

固定された机がある教室での公演なので,アクティングエリアは決して広いとは言えないところ。それでも大教室ならではの使い方がなされていて,本当に面白かったですー!
冒頭のストーリーテラーが話し終えて,本編!というところで,まさかのパネルが絵本のようにめくれたり,まさかのホワイトボードが稼働して舞台セットになったり!(大教室は黒板じゃなくてホワイトボードでした。そしてどうやらスイッチひとつで電動で動くっぽい。最初は2枚とも下に下りてたのだと思うのだけど,パネル転換時にこのホワイトボードもうぃーんと上に上がって,舞台セットの仲間入り。すごかった。)
いや考えましたね。会場を味方にしているってこういうことだなーと思いました。

さてはて中身ですが,私はもともと志学館に対してふわふわドリーミンなカンパニーという感じを持っていて,最近はたかの先生節でそれが抑えられているように感じていたのです(あくまで個人の感想)。やっぱり皆さんこういう感じお好きですね!という世界観のお話でした。アリスがモチーフなんていかにも…という感じがしますが,オタクが投入されているから拍車がかかってました。笑

観ててびっくりしたのは,登場人物達のビジュアル!最近ここまで詰め詰めの高校演劇って観てなかったので,すっごい!って思っちゃいました。高校生の定めとして髪の毛をいじるのに限界がある…というのがあると思うんですが,今回出てきた人達の中でウィッグ使ってないのは誰ですか?というくらいの使用率。アリスは金髪,チェシャ猫は紫のセミロング(?),帽子屋さんは茶髪ロング,ハートの女王は真っ赤な巻き巻きロング。主人公リョウくんも色は暗めだったけど,男の子に見えるようなやつをかぶってて(この役者さんって『ボクのじゆうちょう』で主役だった子かな…?),ともかくビジュアルで魅せることにこだわってました。今この感想自体は7月下旬に書いてますが,今年観に行った高校の文化祭やホール公演に行った5校のうちダントツだったなぁーと思います。演技や舞台美術にこだわるのももちろんですが,それと同じくらいビジュアルにもこだわるべき…と今回5校を通して思いました。ここまでがんばった志学館に拍手です。

ビジュアルがものすごくよかった分,お芝居はあと一歩…!という印象でした。ホールとは違って,せっかく間近で観られるのだから,私達観客としては登場人物の心の動きが見たいなと思うのです。そしてそれがどういうところから見えるかというと,目だったり表情だったり,瞬間的な身体の反応だと思うのですが,あんまり見えなかったかなという感じ。せりふは出ているけど,感情が伴っているかとなるとちょっと別だったかなと思います。なんとなく,登場人物ではなく役者さん自身が戸惑っているようにも見えて,(あぁ~,がんばってー!)と,余計な気持ちも起きてる状態で観てました。笑 今回初舞台だった方もいらっしゃるようだったので,今後に期待です。個人的には帽子屋さんのほわーっとしたキャラが好きでした。

あとあと,パンフレットには昨年から始まった『ひさしの星』の巡回公演の実績とか今後の予定なんかが載ってて,単にこの公演のためだけのパンフレットで終わっていなかったのがとても良かったです。『ひさしの星』のレザン公演の人数には,私も含まれていると思うと嬉しいなーと思ったり,その次の公演では観客数2という数字を見てひょえーと思ったり。一つの作品で14回も公演することが高校演劇の枠ではいかに難しいことか…。それで延べ500人集めるって,なかなか簡単に他校で真似できることじゃないよね。いやー。いい経験されてるんでしょうね。志学館の皆さん。

3年生の皆さんはこれで引退なのでしょうか。3年間ひっそり拝見しておりました…。お疲れ様でした!新生志学館がどう成長していくのか,引き続きひっそり見守っていたいと思います!

Sunday, July 3, 2016

『大和和紀 画業50周年記念原画展』

@東武百貨店池袋店

私,20代。 大和和紀が,好きです。

……というと,同い年の人には「誰?」って言われます。へたすると30代40代の男性とかにも「誰?」って言われます。

「『はいからさんが通る』とか『あさきゆめみし』の作者です!!!!!!!!!!!!!」

と言って,画像を見せると,「あぁ~……?」と言ってもらえたりもらえなかったり。笑


私と大和和紀の出会いは中学生の頃。なんでか忘れちゃったけど,ある日実家に行った時,母方の叔母から『はいからさんが通る』の単行本をもらったのです。もらった直後は昔の漫画の絵が受けつけなくてすぐに読めなかったけど,読み始めたらがーっとハマってしまったのでした。夫が亡くなった時に白い喪服を着る文化もこれで知ったし,小石川という地名を知ったのもこの漫画でした。

そして数年後,高1の春休み。これもなんでか忘れちゃったけど,顧問を訪ねに高校の国語科研究室にいたら,それまで一回も話をしたことがなかった異動する女の先生が,『あさきゆめみし』の単行本を全巻あげると言い出したのでした。「えっ?」とうろたえていたら,顧問が1巻の底?の部分に「カサハラ」と私の名前をマジックで書いてしまったので,譲っていただくことに。とりあえず『源氏物語』の流れはこれで勉強しました。

その2作で大和和紀にハマったので,私が高校生の時に発行された1冊まるまる大和和紀の雑誌「大和和紀DREAM」全6巻を買い,そこで『ヨコハマ物語』に出会いました。あの和と西洋が入り混じるキラキラして大きく変動した時代がとても魅力的でした。

現代の漫画もいいけれど,このひとが描く華やかな世界観に,私はすっかりやられていたのでした。

その原画展とあらば!!行かねば!!!!!
ということで,エルサ先輩と出かけてきました!!!!!

もう,うっとり!!!!!
このアナログ感,たまらなかったです~~~~~。
今はもうデジタル全盛期で,この間行った『セーラームーン展』でもデジタル処理されてるものがいくつかありましたが,大和和紀は違う!今も昔もオール手塗り!!!塗り作業を映像で見られるコーナーもあったのですが,ほんっとーに細かい作業。特に『あさきゆめみし』はたっくさんの着物が出てくるのですが,それの柄とか。気が遠くなる細かさ。私だったら力の加減へたくそで,ぶしゃってしちゃいそう。本当に丁寧で,プロの仕事をのぞき見できたような気がします。カラー原画はもはや芸術の領域でした。
『はいからさんが通る』は,カラーの袴がかわいかったです~。私の大学院修了時の夢ははいからさんのような矢絣の着物と袴を着ることだったのですが,叶わず散りました。悲しかったですが,紅緒さんがかわいいので乗り越えて生きていきたいと思います…。笑
あと『ヨコハマ物語』のカラー原画は重厚な感じがよかった。最近の絵は,線が柔らかくなっていたり表情が豊かになっていて,大和和紀の作風の変化も感じられました。

そしてびっくりしたのが,大和和紀の作品年表。せんきゅーひゃく何年に何の作品を書いていたか…って年表なんですが,同じ時代に複数本描いてるんですね…。『あさきゆめみし』とか10年くらい描いてたんですね…。衝撃…。24時間漫画家だったこともあったようで。プロってすごい…。

華があって,キャラクターへの愛が感じられて,少女漫画なのに日本史の史料に出てきそうで,とにかく見惚れちゃう絵ばかりでした。大和和紀の作品がますます好きになりました。
一緒にわーわーきゃーきゃーしてくれた先輩,ありがとうございました…。また読み返したいです。大和和紀作品。


(余談ですが。『あさきゆめみし』の原画を見ながら,エルサ先輩は「源氏って相当な愛着障害だよねー」って言ってました。わぁ…。それすごい合点がいく…。そしてそれに巻き込まれた女達よ…。でもって玉鬘を見つけた時は,思わず「あー私ー」って思いました。笑)

Saturday, July 2, 2016

日本大学生物資源科学部演劇部 文化部連盟発表会兼一年生公演『結婚交渉人』

(演劇部公式Twitterより)

@日本大学湘南キャンパス157教室

作:別役慎司
出演:日本大学生物資源科学部演劇部1年生

知り合いの方が出演されるので観に行きました。私,日大は芸術学部に2回くらい行ったことがあったんですけど,他の学部は初めて。2キャンパス以上お邪魔したことがある大学がまた一つ増えました…。笑

びっくりしたのはキャンパス。1号館は新しい建物だったらしくて,数年前に建て替えられたばかりなのだそう。なので教室公演でも暗転にすると本気で暗転になったので感動でした。

1年生のみなさんのお披露目公演ということもあって,初々しい雰囲気たっぷりでした。大学での演劇デビュー,おめでとうございます(*^^*)みなさん10代後半だとかそれくらいだと思うのですが,高校生と比べて表現できる役の幅が広いなぁ~と思いました。

この作品の登場人物は,普通の家族と特殊な仕事の人に分けられると思うんですが,普通の家族の人達と特殊な人達のせりふの抑揚の違いが面白かったです。感情的になる家族のみなさんに対して,淡々と話を進める結び屋さんとか。良い意味で仕事を全うしてる人でした…。

作品が全体的にゆったりした感じだったり,特にほどき屋さんが芝居がかってる感じがあって,なんだろうなんだろう~と思っていたのですが,一番最後に演出さんがお話されてるときに(これかー!)ってなりました。笑 なんというか,演出さんの雰囲気が作品に滲み出てるなと。
きっと穏やかな演出さんなんだろうなーとも思ったのですが,暗転前後の間とか静寂が,カットできるところがもう少しあるのかなと感じました。きっともう少し,テンポが良くなるだろうなって。でもパンフレットを読むと初演出のようなので,今後に期待です。

あと,気になったところといえば衣装。特にお母さんかな。家にいる感じはとても伝わってきたのですが,ジャージの裾が長いような気がして。細かいところなのですが,そういうところに生活感が出るし,衣装へのこだわりが出る気がするので。そのキャストさんに合わせたサイズ選びって大事だなと思います。

そして個人的に,2年前に全国制覇した高校の生徒さんが大学生になって部にいらしたので,ハワワワ…ってなりました。本当に実在するのですね。←失礼。
今回は1年生公演だったので裏方さんだったみたいですが,また機会があったらキャストさんとして拝んでみたいです。

NUBSの皆さん,お疲れ様でした。フレッシュな舞台をありがとうございましたー。