Tuesday, January 19, 2016

映画『白鯨との闘い』

◇STAFF
監督:ロン・ハワード
脚本:チャールズ・レーヴィット
原案:チャールズ・レーヴィット/リック・ジャッファ/アマンダ・シルヴァー
原作:ナサニエル・フィルブリック『復讐する海 捕鯨船エセックス号の悲劇』
音楽:ロケ・バニョス

◇CAST
クリス・ヘムズワース/ベンジャミン・ウォーカー/キリアン・マーフィー/トム・ホランド/ブレンダン・グリーソン/ベン・ウィショー/ミシェル・フェアリー/フランク・ディレイン/ポール・アンダーソン/シャーロット・ライリー/ドナルド・サンプター/ブルック・ディモック

製作国:アメリカ
公開:2016年(日本)
上映時間:121分

(2016.1.19 劇場で鑑賞)

先月,高校時代の部活の同期と共に文学座の『白鯨』を観に行き,「私達が現役のときにやりたかったやつはこういうやつーーーーーー!!!!!」と,ものすごい刺激を受けてきたのでした。
終演後のポストトークで「来月映画が公開されるんですよ」という情報をゲットしたので,これも同期と行きたーいと思って観てみたのでした。


感想。

怖面白かった!

の,一言。


やっぱり映像なので,ダイレクトな情報なので,ズバッと伝わってきました。抽象的な舞台だった『白鯨』では想像力を要していて,私の力が及ばないところも多々あったのです。
捕鯨の一部始終とか見てると,本当に命がけで。ハイリスクだけどハイリターンだから,いろんな事情を抱えた人が船に乗り込んでいくんだなーとか,改めて実感しました。映像の力,すごいわ…。

そうそう。特にフギャー!!と思ったのが,鯨から油を取ってくるところ。一番下っぱだからトーマスが頭部の油を汲んでくるところとか,もうこちらの鼻までやられてしまうような気持ちになりました。うぉぉぉ…。ハイリスクハイリターン…。

にしても,白鯨恐ろしすぎる。何あれ。何なの。
映画が終わってから同期に,「なんかHP(ヒットポイント)が5くらいのポケモンに対してHPがMAXのポケモンが攻撃してくる感じじゃなかったー?」と言ってみたら,『わかるー!』と返ってきました。笑
なんか,もう超弱ってるのに(まだ来るの!?)という感じで。白鯨。いつ来るんだいつ来るんだと思うと,全く安心できない映画でした。

あとは無人島に行きついた彼らが,鳥?ウミガメ?の卵を食べるあたりとか生魚をぶしゃーって食べるところとかは,ワイルドすぎてギャンッとなりながら観ました…。でも生きるってこういうことだよね…。私も究極に追い込まれたらそういうことができてしまうのかもしれない。

人肉…のあたりは,野田秀樹の『赤鬼』のことを思い出しながら観ていました。人が人でなくなる感覚というか。どこの国の人であっても,この行為というのは大きな罪で,罪悪感なんて言葉で括れないくらいの罪の意識に染まってしまうんだなとぼんやり思いました。解体した体を縫い合わせて水葬にしたのは,姿だけでも人として…という意識と,自分達の罪をなかったことにしたいという無意識があったからこそなんだろうなとも思いました。

舞台の『白鯨』,そして映画の『白鯨との闘い』を通して,原作を読んだことがないのに原作に詳しくなったようなこの感じは何なんでしょう。笑
この先原作を読むかどうかはわからないけど,きっとリアルな描写を頭に浮かべながら読むことはできるんだろうと思います。

「実話」「実話」と公式webサイトにも書いてあるけど,本当に実話だと信じられないくらいドラマチックで怪しいんですけど,どうやら実話みたいです。あぁ,すごい…。

なんだか,書けば書くほど自分の薄っぺらさが露呈されてしまうので,このくらいにしておきたいと思います…。
重厚な,私の観てきた映画の中ではかなり重厚な,そんな映画でした。
セットで観られて本当に満足ー。一緒に付き合ってくれた同期にも超感謝です。おそらく一人じゃ耐えきれなかった。当時の部活の顧問にも,観ました報告しておきます。笑

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