Thursday, July 9, 2009

『奇ッ怪~小泉八雲から聞いた話』



場所◆シアタートラム(東京・三軒茶屋)

構成・脚本・演出◆前川知大

出演◆仲村トオル/池田成志/小松和重/歌川椎子/伊勢佳世/浜田信也/盛隆二/岩本幸子

 世田谷パブリックシアターの主催公演。古い作品を若手の演出家の手によって再構成させるという試みは、演劇の再発見・若手の養成につながる公共劇場ならではの取り組み。劇評などでもわりかし評価されていたみたい。もともと小泉八雲には思い入れがあるので、それで観てみました。
  ・・・そしたら・・・仲村トオルに完璧にやられました!笑 去年初めて舞台で仲村さんのお芝居を観たのですが、今回でびしーっとときめきました。いや~、あんな人いいですねー☆
  久々に演劇らしい演劇を観ました。近年漫画は次々とドラマ化し、下手するとアニメ化映画化・・・なんでもアリの作品が出てきます。本が漫画になったり。その逆もあったり。 そして演劇にもいろんなジャンルがあふれている。そんな中で「演劇」には何の役割があるんだろう、って最近考えます。「リアル」が目の前で起きているのは大前提なんだけど、そこに深みがあるか。演劇である理由があるか。 「奇ッ怪」は、演劇じゃなければ表現できなかった作品なんだろうと思います。
 八雲の5つの話が、話し手である仲村トオル扮する役の話とリンクしてきたり、怪談なのになぜか笑えちゃったり、一人ツッコミとかあったり。音と光が効果的。舞台セットも効果的。
 そしてここまで書いてきて、自分はラストにやられると作品全体にやられた気がするんだなってことがわかりました。。。笑